半年間ずつ大学病院と協力型施設での研修を行うプログラム構成（Aプログラム）は、他大学に比べて比較的長期間ひとつの施設に在籍するため、診療技術の習得だけでなく、人間関係の構築や職場環境への適応がしやすい点が魅力的でした。 昭和医科大学歯科病院では歯内治療科に所属し、専門的な症例を多数経験することができました。マイクロスコープの使用をはじめ、感染根管治療や外科的歯内療法など、質の高い専門的研修を受けられたのは大きな財産です。指導医の先生方は教育熱心で、実習や症例検討会などを通じて診療スキルの向上に力を入れてくださり、非常に学びの多い時間となりました。 また、協力型施設では実際の保険診療の流れや患者対応、マネジメントを身近で学ぶことができ、大学病院とはまた異なる視点を得られたのも有意義でした。

大学病院では高難度症例に関わる一方、保険診療の初歩的な流れ（例えばCRや義歯など）については、協力型施設での経験に頼る部分が多くなる印象がありました。したがって、より幅広く経験を積みたい方は、協力型施設での積極的な姿勢が必要になるかと思います。 また、半年という長期配属はメリットでもありますが、途中で他科の雰囲気を知る機会が限られるため、進路に悩んでいる段階の方は事前にローテ先の雰囲気を把握しておくと安心です。